ここで、突然ですが問題です!
 『ウッドマイレージ(またはウッドマイルズ)』という言葉の意味はどういう意味でしょう?
  ※答えはこのお話の中盤に出てきます。


 ここ数年、木材の需要が落ち込んでいます。

 このグラフがここ5年間の木材の需要量の変化をあらわしたものです。一旦平成18年に増えましたが平成19年は落ち込んでいます。特に製材用材と合板用材と言って住宅の建設に関係する材料については急激な落ち込みです。





 次に、皆さん、日本の木材の自給率はご存知でしょうか?
 平成19年の自給率は22.6%です…。これでも平成18年と比較すると2.3%増なのです。用途別に見てみると、製材用材は39.3%(前年比4.0%増)、合板用材が14.5%(前年比6.2%)です。合板用材が急激に増えているのは間伐材を利用したり、針葉樹利用が増えたためのようです。


 このグラフの意味は徐々に輸入材への依存率が減ってきていることを示している訳ですが、製材用材においてもまだまだ60%近くは輸入材に頼っているということで、もっと自給率を上げる余地はあると思うのです。このグラフを見ただけでは国内の生産量が増えているのかどうかが分かりませんね。

ということで、次のグラフをご覧ください。

 ご覧のように、全ての用材で国内生産量は少しずつですが上がってきています。しかし、製材用材においては、これでも国内需要の約40%にすぎないのです。








 まったく聞いたことのない言葉かもしれませんね。マイレージと聞くと何だか「お得なの?」なんて想像してしまう方もいらっしゃるかも(笑)。

 しかし、この言葉は環境問題に係わってくるのです。
 ちなみに単位は

であらわされます。言いかえると

なのです。

 住宅1軒を建てた場合、国産材をたくさん使用して作った場合と、輸入材ばかりで作った場合時(木材の量は変わらないとします)、どちらの方がこの計算を行った時の答えの数値が大きいか簡単に想像できますよね?もちろん、輸入材ばかりで作った時の方が大きくなるでしょう。

 この数値で何が分かるのかと言いますと、温室効果のある二酸化炭素の排出量等が分かってきます。運搬する手段(トラック、鉄道、船舶)によって係数が変わってくるのですが、出来るだけ排出量が減る努力は必要なことだと思います。



 木は産地によって年輪の入り方、生育の仕方等が違うのはご存知でしょうか?
 また、手を加えた、植林などをした山で育った木と、自然のままの山で育った木は育ち方が違うのはご存知でしょうか? それほど木という生き物は育つ環境により性質の異なる木材になることもあります。本州で例えると、山陽側と山陰側では、同じ樹種でも異なる性質を示すことがあります。
 また、木自体の呼吸の仕方も、産地によって異なると言われています。水分を吸収したり放出したりする働きも異なると言われています。産地に合った育ち方をするのです。

 このような事から、可能な限りその土地で育った木を使用して住宅を建てると、木が伸縮したりするスピードが同じになるため、狂い(柱の長さの違いが出てきたり、材木が反ったりすること)が少なくなると言われています。

 また、その地域の木材を使用することにより、地域林業の活性化にもつながるかもしれません。福岡県内にもいくつもの森林組合があります。数年前にはいくつかの組合が合併したいりして、コスト削減に努力している状況ですが、それでも厳しい状況が続いているようです。わざわざ遠い所の木材を使用するのではなく、福岡県内の山から切り出された物を使用すればいいだけのことなんです。値段も運送コストが低く抑えられるために今では輸入木材と変わらないようになってきています。

 杉の木を切り出した後、植樹を行います。その際、杉は杉でも花粉の出にくい杉の苗を植樹します。ということは、花粉症の方にとっては、とても助かるはずです。そのような環境に少しでも近づくことができるかもしれません。


 限りある資源、環境問題、地域林業の活性化などを考えて、弊社では特注品などを除き住宅を建設する際には福岡県産の木材を使用することにしました。せっかく近くに山があって、値段もあまり変わらず良い材木があるんですから!

 これからの住宅を建設する際には、このようなことも考えていかないといけない時代になったのではないでしょうか。

 弊社では、これから先の住宅の設計・建設では福岡県産木材の使用を提案していきたいと思います。